大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究
研究課題 | 炎症性腸疾患におけるLeucine-rich alpha2-glycoprotein(LRG)の腸管炎症マーカーとしての有用性に関する研究 |
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実施期間 | 2024年12月31日まで |
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研究機関 | 大阪大学 消化器内科学 |
主任研究者 | 竹原 徹郎(大阪大学消化器内科学・教授) |
研究目的 | 炎症性腸疾患(IBD)の活動性を非侵襲的かつ鋭敏に測定するバイオマーカーは未だ無く、日常診療では血清C反応性蛋白(CRP)値や血液沈降速度など炎症時に高値を示す既存の炎症マーカーで代用しています。Leucine-rich alpha2-glycoprotein(LRG)は新たな炎症マーカーとして見出されたタンパク質で、我々は血清LRGがIBDの疾患活動性を反映しうることを報告してきました。しかし、さらに多くの症例で、また同一患者の経過を追うことでバイオマーカーとしての有用性を検討する必要があります。そこで今回、LRGとCRP等炎症性サイトカインや便中マーカーとの比較、LRGと臨床症状や内視鏡的活動度との関連を調査し、IBDバイオマーカーとしての有用性とその位置づけを検討することを目的として、この研究を行います。 |
対象 | 本研究は2010年1月1日から2019年9月30日までに大阪大学医学部附属病院消化器内科でIBD(クローン病、潰瘍性大腸炎)を加療し、研究用血清を採取した患者さんを対象とします。 |
研究方法 | 採取した研究用血清の残った検体(残余検体)を匿名化し、積水メディカル株式会社に送りLRG値を測定させて頂きます。2024年3月に測定する予定としています。採取した研究用血清からLRG値を測定させて頂きます。また、当院の電子カルテより患者さんの診療情報(診断、病型、診断日、性別、年齢、身長、体重、喫煙歴、飲酒歴、家族歴、治療歴)や臨床症状(腹痛、発熱、排便回数、血便の有無)、血液検査・便検査、内視鏡検査について、後ろ向きに調査させていただきます。これらとLRG値を比較し、LRGの変動に関わる因子の検討を行います。 |
利用する者の範囲 | 大阪大学消化器内科学において、大阪大学医学部附属病院のデータを集計・解析させていただきます。 |
試料・情報の管理について 責任を有する者の 氏名または名称 |
大阪大学消化器内科学 良原丈夫(寄付講座助教) |
プライバシーの 保護 |
本研究では大阪大学医学部附属病院にて通院中の炎症性腸疾患患者さんを研究対象とします。プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には、研究対象にしませんので、下記の連絡先までお申し出ください。また、ご自身のデータを研究に使ってほしくないとお考えの場合は、2024年2月29日までに担当医もしくは下記までご連絡ください。 |
本研究に関する 問い合わせ先 |
大阪大学消化器内科学 良原 丈夫(寄付講座助教) 連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621) |


