大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 原発性胆汁性肝硬変における予後予測式の妥当性評価
実施期間 2017年3月31日まで
研究機関 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学
主任研究者 竹原 徹郎・大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学・教授
研究目的 原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis; PBC)は慢性に進行する胆汁うっ滞性肝疾患であり、ウルソデオキシコール酸(UDCA)に対する治療反応性が良好であれば予後は一般人口とほぼ同等で良好でありますが、治療反応性が不良な場合、徐々に進行して肝硬変へと至り肝不全ないし肝細胞癌を発症します。したがって、UDCAを投与開始後適切な時期になんらかの診断基準を用いてUDCAに対する治療反応性を判定し、治療反応性不良と判断された場合には速やかにセカンドラインの治療を行うことが重要です。近年、欧米の共同研究として、2つのPBCの予後予測式が発表されましたが、用いられている症例はすべて欧米の患者であり、人種の異なる日本人を対象とした場合にこのスコアが妥当性を持つかどうか、日本人を対象とした治験においてこれらのスコアがエンドポイントとして妥当かどうかについては、改めて日本人PBCを対象として検証されなければなりません。そこで多施設共同研究として、日本人PBC患者の臨床データを後ろ向きに収集し、GlobeスコアないしUK-PBCスコアが日本人においても予後予測上有用であるかどうかについて検討することを目的として、2年以上経過観察され、UDCAないしベザフィブラートによる治療を受け、予後が明確になっているPBC患者について、臨床データを用いてGlobeスコアおよびUK-PBCスコアを計算し、実際の予後との関連を解析します。
今回の研究は、既存情報のみを用いた多施設共同研究です。
対象 対象は2年以上経過観察され、UDCAないしベザフィブラートによる治療を受け、予後が明確に判明しているPBC患者さんです。
研究方法 大阪大学医学部附属病院、および本研究に参加した関連施設に過去来院し、2年以上経過観察され、UDCAないしベザフィブラートによる治療を受け、予後が明確になっているPBC患者について、以下の臨床データを収集します。各施設で収集された臨床データを用いてGlobeスコアおよびUK-PBCスコアを計算し、実際の予後との関連を解析します。
プライバシーの
保護
本研究ではPBC患者さんのすでに収集された診療情報(検査結果のデータ・画像等)のみを研究対象とします。
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。ご自身のデータを研究に使ってほしくないとお考えの場合には、2017年3月31日までに下記までご連絡ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 阪森 亮太郎(助教)
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)