大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究
研究課題 | 進行肝細胞癌において薬物療法の治療効果を予測するバイオマーカーの探索 |
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実施期間 | 2025年3月31日まで |
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研究機関 |
大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 大阪大学大学院医学系研究科 消化器外科学 大阪国際がんセンター 肝胆膵内科 国立病院機構大阪医療センター 消化器内科 市立池田病院 消化器内科 市立貝塚病院 消化器内科 大阪労災病院 消化器内科 飯塚病院 肝臓内科 公益財団法人がん研究会 がん研究所 |
主任研究者 | 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原徹郎 |
研究目的 | 近年進行肝細胞癌に対して様々な分子標的治療薬が承認されてきましたが、これら複数の分子標的治療薬をどのように使い分けるかに対して未だ明確な基準はありません。そこで肝細胞癌に対する各種薬物療法の治療効果予測因子を探索して、多数例で検証を行い、科学的根拠のある治療効果予測因子を同定することが、肝細胞癌患者さんの予後改善には極めて重要です。我々はこれまでに肝癌モデルマウスを使用した動物実験や肝癌細胞株を用いた基礎的な研究で、進行肝細胞癌における各種分子標的薬の治療効果を予測できる血液・肝組織バイオマーカー候補を複数同定してきました。そこで本研究では、薬物療法の対象となる進行肝細胞癌患者さんの血液・組織を用いて、これらの治療効果予測バイオマーカー候補の検証を行います。 |
対象 | 大阪大学医学部附属病院にて肝細胞癌に対して分子標的治療薬による治療を受けられ、肝組織や血清・血漿などの生体試料の保存に同意いただいた患者さんのうち試料等の二次利用に同意を頂いている20歳以上の患者さんが対象となります。また当院にて肝組織採取され、消化器内科研究(「消化器疾患患者に由来する余剰生体試料の保管」)による包括同意を得た患者さん、並びに当院にて血清・血漿を採取され、消化器内科研究(「消化器疾患患者に由来する余分血清の保管」)による包括同意を得た患者さんをその比較対象とします。また当院にて肝組織・血清・血漿採取され、消化器外科研究(「消化器疾患患者に由来する余剰生体試料の保管」)による包括同意を得た患者さんをその比較対象とします。また、共同研究施設において全身化学療法を行ったもしくは診断を受けた肝癌患者さんも対象とします。目標症例数は500例です。 |
研究方法 | 細胞実験や動物実験などのデータから肝細胞癌に対する薬物療法の治療効果と相関があると想定された血清・血漿バイオマーカー候補の発現量について、保存血清・血漿を用いて測定します。また、細胞実験や動物実験などのデータから肝細胞癌に対する薬物療法の治療効果と相関があると想定された腫瘍組織バイオマーカー候補の発現量について、凍結保存肝癌検体を用いた遺伝子・蛋白発現解析、パラフィン切片を用いた免疫組織染色により評価を行います。また対象症例の血液中末梢血単核球(PBMC)における遺伝子・蛋白発現解析も行います。HBV,HCVなどのウイルス感染を有する患者においては、ウイルスゲノムについてのシークエンス解析も行います。これらの発現量と、各種臨床情報(肝細胞癌に対する薬物療法の治療効果や予後など)との関係を解析し、分子標的治療効果予測バイオマーカーとしての有用性を検証します。 |
利用する者の範囲 |
大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 大阪大学大学院医学系研究科 消化器外科学 大阪国際がんセンター 肝胆膵内科 国立病院機構大阪医療センター 消化器内科 市立池田病院 消化器内科 市立貝塚病院 消化器内科 大阪労災病院 消化器内科 飯塚病院 肝臓内科 公益財団法人がん研究会 がん研究所 |
試料・情報の管理について 責任を有する者の 氏名または名称 |
大阪大学消化器内科学 小玉尚宏(助教) |
プライバシーの 保護 |
研究対象者のプライバシーは厳重に守られ、また、その他人権に関わる事項についても十分な配慮がなされます。本研究の登録の際には氏名やカルテ番号等の個人情報の匿名化を行うため、研究対象者の名前や個人情報が特定・公開されることはありません。収集した臨床情報に関しては、個人情報の保護に細心の注意を払い、情報の漏洩、紛失、転記、不正な複写などがないように研究を実施します。本研究への情報提供を拒否される方は遠慮なく下記問い合わせ先まで申し出て下さい。 |
本研究に関する 問い合わせ先 |
大阪大学消化器内科学 小玉尚宏(助教) 連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621) |


