大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究
研究課題 | NBI 拡大内視鏡観察を用いた炎症性腸疾患におけるパイエル板の形態学的変化と機能解析 |
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実施期間 | 2018年12月31日まで |
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研究機関 | 大阪大学 消化器内科学 および以下の施設 東京大学医科学研究所 炎症免疫学分野、 独立行政法人 医薬基盤研究所 ワクチンマテリアルプロジェクト 市立池田病院 消化器内科、国立病院機構大阪南医療センター 消化器科 国立病院機構大阪医療センター 消化器科、大阪労災病院 消化器内科 市立伊丹病院 消化器内科、県立西宮病院 消化器内科 西宮市立中央病院 内科、大阪警察病院 内科 |
主任研究者 | 飯島 英樹(大阪大学消化器内科学・准教授) |
研究目的 | 腸管は人体最大の免疫臓器であり、その腸管リンパ装置の代表格であるパイエル板は抗原を取り込み、その後の免疫反応を規定していると言われています。私たちは、ヒトおよびマウスのパイエル板内にAlcaligenes属の細菌が共生していることを明らかにしてきました。原因不明の難治性疾患である炎症性腸疾患では、食餌性抗原や腸内細菌との関与が推定されており、その侵入門戸であるパイエル板は疾患の形成に大きく関与していると考えられています。今までパイエル板の形態学的変化は十分に明らかにされていませんでしたが、大腸内視鏡の際にnarrow-band imaging(NBI) 拡大観察を行うことによりパイエル板の構造が詳細に観察できるようになっています。そこで本研究では、NBI 拡大内視鏡観察を用いて、炎症性腸疾患患者におけるパイエル板の形態学的変化とその機能およびパイエル板内共生細菌の関与を明らかにすることを目的としています。 |
対象 |
大阪大学関連施設にて精査目的に大腸内視鏡検査を受ける患者のうち、十分なインフォームド・コンセントの上同意の得られた患者さんを対象とします。 目標症例数:230例【クローン病(50例)、潰瘍性大腸炎(100例)、炎症性腸疾患以外の腸炎(30例)、非腸炎 (50例)】 |
研究方法 | 大腸内視鏡検査を施行し、小腸パイエル板のNBI拡大観察画像を撮影します。疾患の診断目的で生検が行われる患者さんについて、パイエル板より3か所以下の追加生検を施行します。なお、出血傾向のある方は生検を行わないこととします。また、内視鏡検査日より1カ月以内に得られた血清および糞便(10g程度)を回収します。内視鏡画像、生検、血清、糞便検体については個人情報を匿名化した上で、内視鏡画像については大阪大学消化器内科において、また検体は大阪大学消化器内科、東京大学医科学研究所、医薬基盤研究所にて解剖学、免疫学、細菌学、分子生物学的手法により詳細に解析を行います。 |
利用する者の範囲 | 大阪大学消化器内科および関連研究機関において、大阪大学医学部附属病院および各関連病院のデータを利用、解析します。 |
試料・情報の管理について 責任を有する者の 氏名または名称 |
大阪大学消化器内科学 飯島 英樹(准教授) |
プライバシーの 保護 |
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には、研究対象にしませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ご自身のデータを使ってほしくないとお考えの場合は、2017年8月31日までに下記にご連絡ください。 |
本研究に関する 問い合わせ先 |
大阪大学消化器内科学 飯島 英樹(准教授) 連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621) |


