大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究
研究課題 | 潰瘍性大腸炎患者に対する二酸化炭素送気併用大腸内視鏡検査の有用性に関するランダム化比較試験 |
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実施期間 | 2018年12月31日まで |
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研究機関 | 大阪大学医学部附属病院 消化器内科 |
主任研究者 | 竹原 徹郎(大阪大学大学院医学系研究科消化器内科・教授) |
研究目的 | 潰瘍性大腸炎の患者さんにとって大腸内視鏡検査は病勢の把握や、治療効果の評価、癌の発生の有無を調べるのに重要な検査ですが、内視鏡検査時には空気を腸のなかに送り込んで腸を膨らまして観察を行うために、検査後に腹満感や腹痛が出現することがあります。また、潰瘍性大腸炎の症状も悪くなることがあるとの報告もあります。 近年、空気の代わりに二酸化炭素(炭酸ガス)を用いた大腸内視鏡検査が安全であり、かつ検査後の患者さんの腹満感や腹痛などの自覚症状を軽減させることが多数報告され、日常診療でも行うことが増えてきています。(二酸化炭素は空気と比べ、腸管から血液へ吸収されやすく、呼吸により速やかに肺から体外に排泄されるため、拡張した腸管が速やかにしぼみ、苦痛の軽減につながると考えられます。)一方で二酸化炭素を用いた大腸内視鏡検査が、潰瘍性大腸炎患者さんにとって検査後の腹痛を軽減したり、症状の増悪を抑えるかなどの有益性を検討した報告はほとんどありません。そこで、本研究では潰瘍性大腸炎患者さんに対する二酸化炭素を用いた大腸内視鏡検査の有益性を明らかにすることを目的としています。 |
対象 | 本研究では大阪大学医学部附属病院通院中の臨床的寛解期(partial Mayo score≦2)の潰瘍性大腸炎患者さんのうち大腸内視鏡検査を施行予定、かつ十分なインフォームド・コンセントの上同意の得られた患者さんを対象にしています。(250名) |
研究方法 | この研究への参加に同意された後に、大腸内視鏡検査時に空気を使用するか、二酸化炭素を使用するかをランダムに振り分けさせていただきます。どちらを使用するかは患者さんには知らされません。検査担当医師は振り分けられたものを用いて大腸内視鏡検査を行い、検査時、および検査前後の症状、身体所見、血液検査所見、治療内容により臨床経過を調査します。 |
プライバシーの 保護 |
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理したうえで研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。 |
本研究に関する 問い合わせ先 |
大阪大学炎症性腸疾患治療学 日山 智史(特任助教) 連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621) |


