大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 消化管静脈瘤出血後早期死亡/再出血予測システムの開発と大規模データベース構築
実施期間 2023年12月1日~2030年9月
研究の対象 2013年1月~2023年9月までに当院を含む研究グループで内視鏡を行って消化管静脈瘤出血と診断された方(18歳以上)
研究目的・方法 研究目的:消化管静脈瘤出血に関しては、これまでに本邦では大規模研究が行われておらず、その詳細がわかっていません。また、消化管静脈瘤出血後はいまだに早期死亡(6週間以内の死亡)が~20%と多く、再出血も多いのが現状ですが、その早期死亡・再出血リスクの層別化は十分にされていません。そこで、消化管静脈瘤出血後の早期死亡・再出血予測の2つの予測システムを開発することを第一の目的とします。また、消化管静脈瘤出血に関する大規模データベースの構築を第二の目的とします。 研究方法:本研究は、国内66施設による多機関共同研究です。上記対象者の診療記録を閲覧しながら、患者さんの個人情報を排除して、病歴、内服されている薬の種類、検査所見、治療内容、臨床経過などの医学情報の解析を実施し、早期死亡・再出血関連因子の同定から消化管静脈瘤出血後の早期死亡・再出血予測システムを開発します。また、大規模データベースを構築することで、これまでにわかっていなかった十二指腸静脈瘤出血などの希少疾患の実態についても調査予定です。
研究に用いる試料・情報の種類 基礎情報(性別、年齢、静脈瘤出血日、飲酒など)、基礎疾患(門脈圧亢進症基礎疾患、門脈血栓、肝性脳症、肝細胞癌静脈瘤治療の既往など)、静脈瘤出血前のデータ(血液検査、腹水、肝性脳症)、肝線維化検査(肝線維化血液マーカー、FibroScanによる肝硬度)、来院時情報(来院契機、血圧、脈拍数、意識レベル低下など)、静脈瘤出血後血液データ、来院後・入院中情報(腹水、肝性脳症、特発性細菌性腹膜炎の発症、入院日数)、薬剤・抗血栓薬(非ステロイド性抗炎症薬、アスピリン、チエノピリジン、ワルファリンなど)、静脈瘤(静脈瘤出血部位・色調・形態・出血所見など)、治療関連(止血治療の詳細、追加治療の詳細、輸血、抗菌薬使用、酸分泌抑制薬使用、門脈血栓に対する治療など)、結果(再出血の日にち・部位・回数・治療法など、静脈瘤再増悪に伴う再治療、予後)、退院後の飲酒・酸分泌抑制薬使用状況など 本研究では試料は取り扱いません。
外部への試料・情報の提供 情報は個人が特定できないよう氏名等を削除し、パスワードの設定されたファイルにて電子的配信により研究事務局へ提供します。対応表は、当院の研究責任者が保管・管理します。
研究組織(利用する者の範囲) 斗南病院(住吉徹哉)、青森県立中央病院(花畑憲洋)、弘前大学(三上達也)、能代厚生医療センター(藤島裕耕)、秋田大学医学部附属病院(飯島克則)、市立秋田総合病院(松澤尚徳)、大曲厚生医療センター(小野地研吾)、平鹿総合病院(堀川洋平)、岩手県立二戸病院(高橋浩)、岩手県立中央病院(伏谷淳)、盛岡赤十字病院(藤原隆雄)、岩手医科大学(松本主之)、岩手県立大船渡病院(久多良徳彦)、岩手県立胆沢病院(新海洋彦)、山形大学医学部(芳賀弘明)、山形県立中央病院(藤嶋昌一郎)、大崎市民病院(伊藤博敬)、東北労災病院(大矢内幹)、仙台厚生病院(五十嵐公洋)、国立病院機構仙台医療センター(荒誠之)、宮城県立がんセンター(岩井渉)、みやぎ県南中核病院(阿曽沼祥)、福島県立医科大学附属病院(引地拓人)、公立相馬総合病院(藁谷雄一)、総合南東北病院(濱田晃市)、群馬大学大学院医学系研究科(山崎勇一)、獨協医科大学医学部(永島一憲)、東京慈恵会医科大学附属柏病院(土橋昭)、日本医科大学(厚川正則)、東京都立墨東病院(古本洋平)、東京大学(辻陽介)、東京慈恵会医科大学附属病院(炭山和毅)、慶応義塾大学(加藤元彦)、日本大学医学部付属板橋病院(木暮宏史)、東京女子医科大学附属足立医療センター(古市好宏)、北里大学(日高央)、信州大学医学部(岩谷勇吾)、静岡県立静岡がんセンター(川田登)、市立砺波総合病院(北村和哉)、金沢大学附属病院(鷹取元)、石川県立中央病院(吉田尚弘)、福井県立病院(青柳裕之)、名古屋大学医学部附属病院(横山晋也)、愛知県立がんセンター(田近正洋)、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院(藤吉俊尚)、中東遠総合医療センター(細野功)、藤田医科大学(舩坂好平)、藤田医科大学ばんたね病院(片野義明)、京都医療センター(村田雅樹)、関西医科大学総合医療センター(山階武)、市立豊中病院(西田勉)、大阪大学(竹原徹郎)、大阪市立総合医療センター(根引浩子)、大阪急性期・総合医療センター(薬師神崇行)、近畿大学病院(松井繁長)、和歌山県立医科大学(井口幹崇)、関西労災病院(山口真二郎)、山口大学(石川剛)、香川大学医学部附属病院(小原英幹)、愛媛大学医学部附属病院(富田英臣)、小倉記念病院(白井保之)、飯塚病院(久保川賢)、久留米大学病院(井上博人)、一般財団法人医療・介護・教育研究財団柳川病院(於保和彦)、井上病院(大仁田賢)、東北大学病院(八田和久)
本研究に関する
問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
担当者の所属・氏名:大阪大学医学部医学系研究科消化器内科学 疋田隼人
住所 :大阪府吹田市山田丘2−2
連絡先:06-6879-3621

研究責任者の所属・氏名:
大阪大学医学部医学系研究科消化器内科学 竹原徹郎

研究代表者:
福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部 引地 拓人
東北大学病院消化器内科 八田 和久