大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 Genotype 1bのHCVにおけるDAAs治療不成功後NS5A領域高度薬剤耐性変異の出現機序の解析
実施期間 2018年9月30日まで
研究機関 大阪大学大学院医学系研究科
埼玉医科大学
鹿児島大学
北海道大学
山梨大学
主任研究者 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原徹郎
研究目的 本研究はC型肝炎ウイルスの遺伝子を解析することにより、Direct-acting Antiviral Agents(DAAs)治療不成功後のゲノタイプ1bのC型慢性肝疾患患者におけるNS5A領域の高度薬剤耐性変異(P29欠損変異・P32欠損変異)の出現機序と対策を検討することを目的としています。
対象 当院にてDAAs治療に不成功となったゲノタイプ1bのC型慢性肝炎患者で,治療後にNS5A-P29欠損ないしP32欠損変異が出現した患者のうち,大阪大学医学部附属病院において以前に以下の1)単独もしくは1)と2)両方の臨床研究に同意をいただき治療前および治療後に血清が保存されており、かつ保存血清の二次利用に同意いただいた20歳以上のC型慢性肝疾患患者を対象としています。当院における目標症例数は3症例です。
1) Genotype1型C型慢性肝疾患に対するレジパスビル・ソホスビル療法の治療効果ならびに安全性についての検討 承認番号:15080
2) 消化器疾患患者に由来する余分血清の保管 承認番号:13128

除外基準:本研究での保存検体の使用に拒否を申し出た患者
研究方法 1.対象となる患者のDAAs治療開始前と不成功後の保存血清(各500μL)、および入手が可能であれば、治療開始3日目、1週目、2週目、3週目、4週目の保存血清(各500μL)を、冷凍状態で埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科へ郵送する。尚、検体は氏名、IDなど個人情報の代わりに研究特有の新規コードを割り付け、匿名化した状態で郵送される。「匿名化」の詳細は「14個人情報等参照。
2.郵送されたサンプルより,埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科の研究室においてHCVのゲノムを抽出し、direct sequence法およびdeep sequence法によりHCVの配列を詳細に検討する。
3.患者背景(年齢、性別)、HCVの抗ウイルス療法の内容(治療期間)、治療効果(ブレークスルー、再燃、中止)、サンプルの採取日の情報を取集し、症例登録票を用いて埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科に送付する。
4.埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科にて2.3の解析を合わせてDAAs治療不成功後のゲノタイプ1bのC型慢性肝疾患患者におけるNS5A領域の高度薬剤耐性変異(P29欠損変異・P32欠損変異)の出現の機序と対策を検討する
利用する者の範囲 大阪大学大学院医学系研究科と、山梨大学、埼玉医科大学、鹿児島大学、北海道大学の共同研究です。
試料・情報の管理について
責任を有する者の
氏名または名称
大阪大学消化器内科学 疋田隼人
プライバシーの
保護
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には、研究対象にしませんので、下記の連絡先までお申し出ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 疋田隼人
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)