大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 膵癌・胆道癌における生物学的悪性度に関連する分子の検討
実施期間 2022年8月1日まで
研究機関 大阪大学大学院医学系研究科
主任研究者 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原徹郎
研究目的 本研究は分子生物学的手法を用いて解析し、膵癌・胆道癌の新規治療標的および悪性度を反映する遺伝子変異・バイオマーカーを探索することを目的としていま。また、バイオマーカーの候補となるタンパクやRNAを定量し、その有用性を検証することを目的としています。
対象 当院にて膵切除術、肝切除術、胆道切除術を受け、消化器外科 研究計画08226による包括同意を得た患者
当院にて膵組織採取され、消化器内科研究計画08255による包括同意を得た患者
当院にて膵組織・肝組織・胆管組織・消化管組織を採取され、消化器内科研究計画12449による包括同意を得た患者
当院にて血清を採取され、消化器内科研究計画13128による包括同意を得た患者
当院にて血清を採取され、消化器内科研究計画14422による包括同意を得た患者
当院にて膵組織・胆管・肝組織・リンパ節腫大・消化管浸潤に対してEUS-FNA、胆管生検、肝腫瘍生検、消化管生検が施行され、病理組織診断目的にパラフィンブロックが作製された患者

除外基準:本研究での保存検体の使用に拒否を申し出た患者
研究方法 1)患者の年齢、性別、嗜好歴、家族歴、既往歴、併存疾患、腫瘍マーカー・末梢血・生化学・肝炎ウィルスマーカーなどの血液所見、CT・MRI・PET-CTなどの画像所見、膵癌ステージ、細胞診・組織診・手術検体における病理所見、治療法、再発、予後に関する情報を診療記録で収集する。
2)手術、EUS-FNA、肝腫瘍生検、胆道生検、消化管生検で得られた検体のうち、同意の上保存されている余剰検体、当院にて膵組織・胆管・肝組織・リンパ節腫大・消化管浸潤に対してEUS-FNA、胆管生検、肝腫瘍生検、消化管生検により検体採取され病理組織診断目的に作製されたパラフィンブロックを用いて、細胞実験や動物実験などのデータから悪性度に関連があると想定される癌遺伝子変異や細胞増殖関連、細胞死関連、免疫調節関連の蛋白質の発現量を次世代PCR、リアルタイムPCR、免疫組織染色、ウエスタンブロットなどにて評価する。同様にmicroRNA発現量もリアルタイムPCRなどにて評価する。
3)上記2)で検討した因子と、患者背景との関係を検討する。また病理組織、再発、予後、治療効果などの膵癌・胆道癌の生物学的悪性度との間に相関があるかを検討する。
4)上記3)で相関が期待された因子が血清に分泌されるものであった場合、保存血清を用いて当該分子の発現量を測定し、患者背景との関係を検討する。また同一患者の膵組織での発現量と比較し、血清発現量との相関を検討する。血清が経時的に保存されている場合には、その変化や治療内容との関連についても検討する。
利用する者の範囲 大阪大学大学院医学系研究科の単施設研究です。
試料・情報の管理について
責任を有する者の
氏名または名称
大阪大学消化器内科学 疋田隼人
プライバシーの
保護
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には、研究対象にしませんので、下記の連絡先までお申し出ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 疋田隼人
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)