大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 早期胃癌内視鏡治療後の異時性多発癌に対するヘリコバクター・ピロリ除菌の長期的発癌抑制効果に関する多施設共同後ろ向きコホート研究
実施期間 2021年3月31日まで
研究機関 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学
および以下の関連11施設
大阪警察病院 消化器内科
大阪労災病院 消化器内科
関西ろうさい病院 消化器内科
国立病院機構大阪医療センター 消化器内科
市立池田病院 消化器内科
市立伊丹病院 消化器内科
市立豊中病院 消化器内科
箕面市立病院 消化器内科
堺市立総合医療センター 消化器内科
国立病院機構大阪南医療センター 消化器科
住友病院 消化器内科
主任研究者 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原徹郎
研究目的 早期胃癌に対する内視鏡治療後は、残された胃の別部位に一定期間をおいてから発生する二次胃癌(異時性多発癌)が問題となります。胃粘膜に生息するヘリコバクター・ピロリ菌が胃癌の発生に関与することが分かっており、日本では「早期胃癌内視鏡治療後胃」がピロリ除菌療法の適応として保険収載されています。しかし、除菌後も胃癌は少なからず発生することが分かっています。過去の報告では、ピロリ除菌は早期胃癌に対する内視鏡治療後の異時性多発癌を「抑制する」という結果のものと「抑制しない」という結果のものがあり、真実はまだ明らかにされてはいません。そこで本研究は、大阪大学及び関連11施設において過去に早期胃癌に対する内視鏡治療が行われた患者さんの経過を長期的に見直し、ピロリ除菌による異時性多発癌発生抑制効果の実態を明らかにすることを目的としています。
対象 大阪大学及び関連11施設(上記の研究機関の項を参照)にて2003年4月から2010年12月の期間に初回内視鏡治療により治癒切除が得られた分化型早期胃癌を有する患者さんで治療時にヘリコバクター・ピロリ菌陽性と判明していた方。 予定症例数は以下の通りです。 ① 大阪大学医学部附属病院:約110人 ② 全体(全12施設):約535人
研究方法 大阪大学医学部附属病院及び関連11施設の診療録(カルテ)から上記対象者の情報を収集します。情報収集項目は、患者背景(性別・年齢・初回治療施行日・ピロリ除菌有無等)、初回治療病変の背景(胃粘膜の萎縮有無・部位・大きさ・肉眼型・潰瘍有無・深達度・組織型等)、異時性多発病変の背景(病変指摘日・部位・大きさ・肉眼型・潰瘍有無・深達度・組織型等)、患者予後(生死・最終生存確認日・死因等)です。研究の主目的は早期胃癌に対する初回内視鏡治療後の異時性多発癌の累積発生割合を初回内視鏡治療日を観察開始日としピロリ除菌群と非除菌群とで比較することです。
利用する者の範囲 大阪大学医学部附属病院、及び関連11施設において得られた情報は大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学に集積され、利用・解析されます。
試料・情報の管理について
責任を有する者の
氏名または名称
大阪大学消化器内科学 林 義人
プライバシーの
保護
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。ご自身のデータを使ってほしくないとお考えの場合は、2019年4月30日までに下記にご連絡ください(代理人(近親者)による申し出でも構いません)。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 林 義人
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)