大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 食道表在癌に対する全身麻酔下ESDの有用性についての検討
実施期間 2019年3月31日まで
研究機関 大阪大学 消化器内科学
主任研究者 竹原 徹郎(大阪大学消化器内科学・教授)
研究目的 当院では、咽喉頭悪性腫瘍に対する化学放射線療法や手術療法後の症例のうち、急変時に気管挿管による気道確保が困難と想定されている患者について、表在食道癌、早期胃癌に対する内視鏡治療を全身麻酔下に施行しています。当院での表在型食道癌に対する全身麻酔下ESDについて、通常の意識下鎮静法ESDと比較し、その治療成績を明らかにし、全身麻酔下ESDの有用性について検討します。
対象 2007年1月から2017年3月に当院で内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行った食道表在癌の中で全身麻酔下ESDを行った33例と意識下鎮静法ESDを行った128例を対象とします。
研究方法 通常ESDは意識下鎮静法により行うことで全身麻酔下より簡便に行うことができる一方で、全身麻酔下に行うことで安定した視野が確保でき、偶発症の発生を抑制し、術者のストレスを軽減できる可能性があります。2007年1月から2017年3月に当院で内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行った食道表在癌の中で全身麻酔下ESDを行った33例と意識下鎮静法ESDを行った128例を対象とし比較検討します。
全身麻酔下ESDを行っている術者は限られており、術者によるバイアスを取り除くため、全身麻酔下ESDと意識下鎮静ESDの術者を一致させて比較検討します。
・患者・病変背景
 病変識別可能コード、年齢、性別、病変サイズ、深達度、局在、肉眼型、組織型、全身麻酔下でESDを行う理由になった原疾患、飲酒・喫煙歴
・評価項目
 治癒切除率、一括切除率、深達度、処置時間、偶発症発生率とその内容、入院期間、血液検査における白血球・CRP値の変動
・評価方法
 患者背景や評価項目について統計ソフトのJMPを用いてピアソンχ2検定およびマンホイットニーU検定を用いて比較検討します。
プライバシーの
保護
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。ご自身のデータを使ってほしくないとお考えの場合は、2017年8月31日までに下記にご連絡ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 林 義人(助教)
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)